“ケーブル”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
16.7%
電纜16.7%
電纜工場16.7%
索条16.7%
鋼条16.7%
錨鎖16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と彼に、左舷四、五十ケーブルの辺に異様なものが見えるのだ。環礁アトールのようだが色もちがい、広茫水平線をふさぐに拘わらず、一本の椰子もない。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかし、それはただ眼先だけのことで、はや四、五ケーブル先はぼうっと曇っている。そして、煙霧のかなたからごうごうと轟いてくるのが、「太平洋漏水孔ダブックウ」の渦芯の哮りか……。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そこは通信機器の修理室らしく、ごたごたとフレームが置かれ、リノリウムの床の上には電纜ケーブルや工具類が散らばっていた。
地球発狂事件 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
その浮標とロンドン局とは、やはり電纜ケーブルで連結されているんだ。ところでDの十一号までは、つきとめたが、残念なことに、その浮標に当時繋留していた船の名が分らない。
地球発狂事件 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
「なんだとォ——」わしは、ピリピリする神経を、やっとのことでおさえつけた。「ちょっと電纜工場ケーブルへ寄ってくるから、五分間ほど、ここで待っていてれ」
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「うん、もういいようだ。今夜も、あの電纜工場ケーブルで、かせいでいる位だァ」
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
海軍兵学寮の出品は啓示だった。大きな索条ケーブルロープ、滑車、船の索具全部、それから特に長さ十四フィートで、どこからどこ迄完全な軍艦の模型と、浮きドックの模型とが出ていた。
「御覧なさい。舟が鋼条ケーブルで坂を登って行くでしょう? 下りて来るのもあります。あゝやって坂の向うの川へ取り次ぐのです。舟が山越をして山城近江を往来すると思うと面白いでしょう?」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ここにもらしてはならぬ一事は、彼が強大な体力を有していて、徒刑場のうちの何人なにびとも遠く及ばなかったことである。労役において、錨鎖ケーブルひねりまたは轆轤ろくろを巻くのに、彼は四人分の価値があった。