“ゆうしょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夕食33.3%
憂色16.7%
有職16.7%
釉色16.7%
黝色16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その鉱泉旅館へ一二回往ったことのある二人は、すぐ多摩川の流れを欄干らんかんの前に見る離室はなれへ通された。二人はその離室で午食ごしょくとも夕食ゆうしょくとも判らない食事をしながら話した。章一は酒を飲んでいた。
一握の髪の毛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかし王氏はこの言葉を聞いても、やはり顔の憂色ゆうしょくが、ますます深くなるばかりです。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
何も皆よいというわけにゆきませんが、品位の高い品が今も作られます。有職ゆうしょくものから各派の舞扇まいおうぎ祝扇いわいおうぎから不断遣ふだんづかい、男もの、女もの、いずれにも典雅なものが用意されます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
唐は手に取って視ると、大きさから、重さから、骨質から、釉色ゆうしょくの工合から、全くわが家のものと寸分たがわなかった。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
巨眼鋭く人を射し、薄い唇は緊張ひきしまり、風雨雪霜に鍛え尽くした黝色ゆうしょくの顔色は鬼気を帯び、むしろ修験者というよりも夜盗の頭領と云った方が、似つかわしいような面魂つらだましいに二人はちょっと躊躇ちゅうちょした。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)