“やたがらす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
八咫烏85.7%
八咫鴉14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいは黄泉国よみのくにという名が出ると、それは出雲国のことだと説く。あるいはまた八咫烏やたがらすが皇軍の道しるべをしたとあると、その八咫烏は人の名であると解釈する。
神代史の研究法 (新字新仮名) / 津田左右吉(著)
鹿は春日かすがの第一殿鹿島かしまの神の神幸みゆきの時乗りたまいし「鹿」から、からす熊野くまの八咫烏やたがらすの縁で、猿は日吉山王ひよしさんのうの月行事のやしろ猿田彦大神さるだひこおおかみの「猿」の縁であるが如しと前人も説いているが
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あの大きい八咫鴉やたがらすは今度はいつこの木のこずえへもう一度姿をあらわすであろう? ああ、未来の天才はまだそれらの実の中に何人とも知らず眠っている。……
桃太郎 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかしある寂しい朝、運命は一羽の八咫鴉やたがらすになり、さっとその枝へおろして来た。と思うともう赤みのさした、小さい実を一つついばみ落した。実は雲霧くもきりの立ちのぼる中にはるか下の谷川へ落ちた。
桃太郎 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)