“ほっそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.2%
2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋をわたって、裏のくらの方へゆく、主人の筒袖つつそでを着た物腰のほっそりした姿が、硝子戸ごしにちらと見られた。お島は今朝から、まだ一度もこの主人の顔を見なかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
私は探偵に注意しようと思って、そっと彼の方を見ると、彼は相変らず頭をうしろの板に押つけていたが、眼をほっそり開けて、老人の方をねらっていた。彼も気がついているのだ!
急行十三時間 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
藤紫の半襟が少しはだけて、裏を見せて、ほっそり肌襦袢の真紅なのが、縁の糸とかの、燃えるように、ちらちらして、しずかまぶたを合わせていた、お藻代さんの肌の白いこと。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)