“ふつふつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フツフツ
語句割合
沸々86.2%
沸沸6.9%
吻々3.4%
弗々3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼が生涯を賭して来た事業をおびやかす者が背後に迫ったような不安な気持の中で、彼の事業に対する限りない愛著が沸々ふつふつと湧きいでた。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
沸沸ふつふつほとばし銀白ぎんぱくの蒸気と
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
斯う思いながら縁から見て居ると、頭上ずじょうの日はカン/\照りながら、西の方から涼しいと云うよりむしろつめたい気が吻々ふつふつと吹っかけて来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
木立こだちの間には白けた夏の夜のそらが流れ、其処そこにはまた数限も無い星がチラ/\またたいて居る。庭の暗の方から、あまい香や強い刺戟性しげきせいの香が弗々ふつふつと流れて来る。山梔子くちなし、山百合の香である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)