“ふたひら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
二片90.0%
二枚10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貫一はそのなかばを尽して、いこへり。林檎をきゐるお静は、手早く二片ふたひらばかりぎて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
詩集の表紙の上に散った二片ふたひらくれないも眺めた。紅に誘われて、右のかどに在るべき色硝子の一輪挿も眺めようとした。一輪挿はどこかへ行ってあらぬ。一昨日おととい挿した椿つばきは影も形もない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すくふやうにして手づからいぶした落葉の中に二枚ふたひらばかりいばらの葉のいたく湿つたのがいぶり出した、胸のあたりへ煙が弱く、いつもいきおいよくはかぬさうでつめたい灰を、めるやうにして
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)