“びしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尾州76.9%
美醜15.4%
備州3.8%
媚羞3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其の西応房は尾州びしゅう中島郡なかじまごおりいちみやの生れであったが、猟が非常に好きで、そのために飛騨ひだの国へ往って猟師を渡世にしていた。
女仙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ぼくは周囲の女性達をみるなり、坂本さんが、ぼくにまかして、立ち去ったのが、すぐ諒解りょうかいできました。美醜びしゅうはとわず、とにかく、その頃の言葉で、心臓の強いお嬢さん達でした。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
岡山は備州びしゅうの都、池田氏の城下町で、黒い烏城うじょうの姿と、緑の後楽園こうらくえんとは、おとのう者にとって忘れ得ない景色であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
長い間の友達にでも云うような、男を男とも思っていないような夫人の声は、媚羞びしゅう狎々なれなれしさに充ちていた。しかも、その声は、何と云う美しい響と魅力とを持っていただろう。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)