“はなな”の漢字の書き方と例文
語句割合
花菜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、その小さなのを五、六本。園女そのじょの鼻紙の間に何とかいうすみれに恥よ。懐にして、もとの野道へ出ると、小鼓は響いて花菜はななまばゆい。影はいない。——彼処かしこに、路傍みちばたに咲き残った、紅梅こうばいか。いや桃だ。
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひな——女夫雛めおとびなは言うもさらなり。桜雛さくらびな柳雛やなぎびな花菜はななの雛、桃の花雛はなびな、白とと、ゆかりの色の菫雛すみれびなひなには、つくし、鼓草たんぽぽの雛。相合傘あいあいがさ春雨雛はるさめびな小波ささなみ軽くそで浅妻船あさづまぶね調しらべの雛。五人囃子ごにんばやし官女かんじょたち。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)