“はつね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
初音85.2%
初子7.4%
初声3.7%
波津音3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初音はつねサンという人だ。先夫が病死して、子がなかったから、生家に戻っていた。まだ三十であった。すこぶるの美人であった。
発掘した美女 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
正月三日(丙子ひのえね)は即ち初子の日に当ったから「初子はつねの今日」といった。玉箒は玉を飾った箒で、目利草めどぎぐさ(蓍草)で作った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
まだ開かぬつぼみを並べていて、うぐいす初声はつねもととのわぬ背景を負ったこの人は、恋愛に関した戯れでも言わせたいような美しい男であったから、女房たちはいろいろな話をしかけるのであるが
源氏物語:46 竹河 (新字新仮名) / 紫式部(著)
茂次は父の留造の名代みょうだいで来ている。この土地の「波津音はつね」という料理茶屋の普請で、大留がいっさいを請負った。
ちいさこべ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)