“ぬりごめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
塗籠91.3%
納戸4.3%
土蔵4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小さいが普請ふしんの良い塗籠ぬりごめが一つあり、廊下で母屋おもやに續いて、その母屋がまた、素晴らしい木口で、どつしりと四方をにらんでゐるのでした。
二十年来、蔵人に仕えている老僕おとなの話では、納戸ぬりごめの板敷を這って逃げまわるのを、ひと時、立身たちみになって冷然と見おろし
無惨やな (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
すませばすまされるのない行状だったのだが、蔵人には、いっさい勘弁がなく、無理に願って姫路へ呼びくだし、納戸ぬりごめにひきこんで一刀のもとに斬って捨て、死体は長持の中へ放りこんでおいた。
無惨やな (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そのかわり、嚮後きょうご、砲術に関するかぎり、一切、大きな口をきくな。火薬箪笥を抱えて、土蔵ぬりごめのなかにひっこんでいるがよかろう
ひどい煙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)