“ぬいはく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
縫箔80.0%
繍箔20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
萌黄もえぎや、金銀の縫箔ぬいはく光を放って、板戸も松の絵の影に、雲白くこずえめぐ松林しょうりんに日のす中に、一列に並居なみいる時、巫子みこするすると立出たちいでて、美女のおもていち人ごとに、式の白粉を施し、紅をさし
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『昔々物語』によれば、昔は普通の女が縫箔ぬいはく小袖こそでを着るに対して、遊女が縞物を着たという。天明てんめいに至って武家ぶけに縞物着用が公許されている。そうして、文化文政ぶんかぶんせいの遊士通客は縞縮緬しまちりめんを最も好んだ。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
幽禅染ゆうぜんぞめもしくは繍箔ぬいはくの製造せられたるは、これわが人民が紅花べにはな染の綿衣すら着くるあたわざるものありたればなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)