“にしび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
西日51.4%
西陽45.9%
夕日2.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのあをざめたかほうへには、たけまじつたすぎむらのそらから、西日にしびひとすぢちてゐるのです。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
まち郊外こうがいには、おかうえに、はたけなかに、オレンジが、うつくしく、西日にしびかがやいていました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
青い木立こだちの中に黒く光るいらかと、白く輝く壁とが、西日にしびを受けて、今にも燃え出すかと思はれるほど、あざやかな色をしてゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
現在この夜のカッフェで給仕とテエブルを分っている先生は、宛然えんぜんとして昔、あの西日にしびもささない教室で読本を教えていた先生である。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そのとき、母親ははおやのやせた姿すがたが、西日にしびけて、屋根やね灰色はいいろながかげをひきました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼は、眠たげな欠伸あくびをかみころしていたような顔を、大小名の溜りの間から、廊の西陽にしびのうちに現わして“供待ち”にいる郎党の名を呼んでいた。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天気のいい日は、家の正面にまともに西陽にしびがさしかけ、りかえった下見板したみいたがほこりっぽく木目を浮きあげる。
ところへ、あるじなる茶屋の名物婆さんが戻って来たので、男はここへ来た用件を話し、西陽にしびを見て腰を立てかけましたが、
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
午後のあるとき、私は頭を擧げて、そして四邊あたりを見𢌞し、傾きかけた西陽にしびの影を壁の上に曳いてゐるのを見て、私はいた。「どうしたらいゝのだらう?」
どこともなく、ただよいだした黄昏たそがれの色あい——すすけた狩野かのうふうな絵襖えぶすまのすみに、うす赤い西陽にしびのかげが、三角形に射している。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それが夕日にしびをうけて金色に輝いています。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)