“なんに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
62.3%
何物20.8%
何事17.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「加うるに君が居ても差支えない。諸君のような人ばかりなら、幾人いくたり居たって私は心配もなんにもしないが。」と梓は愁然しゅうぜんとして差俯向さしうつむく。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「いえ、串戯じょうだんじゃ有りませんよ、真実に見えないんですよ……洋燈の側なら何でも能く分りますが、すこし離れると最早何物なんにも分りません」
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「そんな馬鹿なことが出来るもんですかね」とお種はあざけるように言って、「お前さんは何事なんにも知らないからそんなことを言うけれど」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)