“なびか”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
切髪は乱れ逆竪さかだちて、披払はたはたひるがへ裾袂すそたもとなびかされつつただよはしげに行きつ留りつ、町の南側を辿たどり辿りて、鰐淵が住へる横町にりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かつ我が儒者はたいがい皆、武人の家に生れたる者にして、文采風流の中におのずから快活の精神を存し、よく子弟を教育してその気風を養い、全国士族以上の者は皆これになびかざるはなし。
物理学の要用 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
はじめは単に水上みなかみの、白菊か、黄菊か、あらず、この美しき姿を、人目の繁き町の方へ町の方へと……その半襟の藤色と、帯のにしきを引動かし、友禅ゆうぜんを淡く流して、ちらちらなびかしてまなかったのが
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)