“とのい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
宿直93.5%
宿居3.2%
宿直士1.1%
殿宵1.1%
殿居1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それまで、彼は宿直とのいがあったり、気色もなおらなかったので、小次郎とも顔を合せなかったが、その朝、彼の棟をぶらりと訪れて
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
七月はじめの宿居とのいの夜、ゆくりなく御腰掛の端居はしい出逢であい、積る話をして本意をとげた。
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
折悪おりあしく一人の宿直士とのい番士ばんしの影も見えぬ。警護の有余ありあまつた御館おやかたではない、分けて黄昏たそがれの、それぞれに立違たちちがつたものと見える。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そういう日は殿宵とのいの首尾もそれと察せられ、弥吉は、とうてい容れられないねたましさに、じりじり心を苛立いらだてていた。
お小姓児太郎 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
その人がすっかり甲冑を著けている事を示した——定めし何か殿居とのいの衛士ででもあろうか、芳一の最初の驚きは去って、今や自分の幸運を考え始めた——何故かというに
耳無芳一の話 (新字新仮名) / 小泉八雲(著)