宿居とのい)” の例文
「さそくに宿居とのいの方々へ御注進致しまして、取急ぎ御警固のすうを増やすよう申し伝えまするで厶りますゆえ、殿、御意ぎょいは?」
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
七月はじめの宿居とのいの夜、ゆくりなく御腰掛の端居はしい出逢であい、積る話をして本意をとげた。
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「予も眠る! 城主なぞに生れたことがくやしいわっ。予も寝るぞ! ——今宵の宿居とのいは誰々じゃ。早う参れっ」
十万石の怪談 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
「はっ。怪しの影をお庭先で認めましたよしにて宿居とのいの方々只今追うて参りまして厶ります!」
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)