“つやぶきん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
艶布巾37.5%
光沢布巾25.0%
光沢拭巾12.5%
艶拭巾12.5%
艶雑巾12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは茶の間と次の間に据えてある桐箪笥やら用箪笥に艶布巾つやぶきんをかけることだった。現代の家庭ではそんな丹念な暇つぶしをしている家は見かけないが、その頃の主婦はよくやったものらしい。
その文三の顔を見て今まで火鉢ひばち琢磨すりみがきをしていたお政が、俄かに光沢布巾つやぶきんの手をとどめて不思議そうな顔をしたもそのはず、この時の文三の顔色がんしょくがツイ一通りの顔色でない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お茶の運び工合から蒲団の直しよう、煙草盆の火のけ方、取次ぎのしかた、光沢拭巾つやぶきんのかけ方などを、少しシャがれたような声で舌速したばやに言って聴かせた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
(その内娘は左手の箪笥を開け探す。画家絵具入の抽斗ひきだしを抜きいだす。)ここだ、ここだ。(抽斗にある艶拭巾つやぶきんを二枚いだして投げる。 ...
友染のたすきがけで艶雑巾つやぶきんをかけていたお米という小間使が、ふっと掛花活かけはないけの下で手を留めて、活けてありました秋草をじっと見ながら、顔をべにのようにしたということですよ。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)