“たれかれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
誰彼85.7%
甲乙14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天狗てんぐにでもさらわれるように思い、その壻殿が自分の内へ這入り込んで来るのを、この上もなく窮屈に思って、平生心安くする誰彼たれかれに相談したが
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
決して誰彼たれかれうらむわけではないが、……もし怨むとすれば時勢を怨むというよりほかにないが、……明治十年前後、僕が学校ざかりの時分には
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
其れについて幸い木目もくめ見事みごと欅板けやきいたがあるので、戦役記念の題字を書いてくれと先日村の甲乙たれかれが彼に持込んで来たが、書くが職業と云う条あまりの名筆故めいひつゆえ彼は辞退した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
永山ながやま比布ぴつぷ蘭留らんると、眺望ながめは次第に淋しくなる。紫蘇しそともつかず、麻でも無いものを苅つて畑に乾してあるのを、車中の甲乙たれかれが評議して居たが、薄荷はつかだと丙が説明した。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)