“欅板”の読み方と例文
読み方割合
けやきいた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして船底が竜骨台に坐るせつな、全員で石段側のツチの根本に分れて立ち、二人ずつ向い合って、大きなハンマーで一せいに欅板けやきいたの締め木を打込む。
其れについて幸い木目もくめ見事みごと欅板けやきいたがあるので、戦役記念の題字を書いてくれと先日村の甲乙たれかれが彼に持込んで来たが、書くが職業と云う条あまりの名筆故めいひつゆえ彼は辞退した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
広い黒ずんだ欅板けやきいたの式台と、玄関の障子の両側には黒塗りの横桟の入つた脇戸までがついた、恐しく奥まつた、人間で云ふと極端に内気な独身の四十男のやうな様子をしてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)