-
トップ
>
-
ぞんじあげさふらふ
愚なる者の癖に人がましき事申上候やうにて、誠に
御恥う
存候へども、何とも何とも
心得難く
存上候は、
御前様唯今の御身分に
御座候。
毎度の文にて
細に申上候へども、一通の
御披せも
無之やうに仰せられ候へば、何事も
御存無きかと、誠に
御恨う
存上候。
何卒余所ながらも
承はり
度存上候は、長々
御信も無く居らせられ候
御前様の
是迄如何に
御過し
被遊候や、さぞかし
暴き
憂世の波に
一方ならぬ
御艱難を
遊し候事と、思ふも
可恐きやうに
存上候を