“じぞうそん”の漢字の書き方と例文
語句割合
地蔵尊100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此処ここから中尊寺ちゅうそんじへ行く道は、参詣の順をよくするために、新たに開いた道だそうで、傾いたかやの屋根にも、路傍みちばた地蔵尊じぞうそんにも、一々いちいち由緒のあるのを、車夫わかいしゅに聞きながら、金鶏山きんけいざんいただき
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
長い田圃路たんぼみちの真ん中まで来た時には、彼の足もさすがに疲れてすくんで、もう倒れそうになってきたので、彼は路ばたの地蔵尊じぞうそんの前にべったり坐って、大きい息をしばらく吐いていた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それですから善女ぜんにょ功徳くどくのために地蔵尊じぞうそん御影ごえいを刷った小紙片しょうしへん両国橋りょうごくばしの上からハラハラと流す、それがケイズの眼球めだまへかぶさるなどという今からは想像も出来ないような穿うがちさえありました位です。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)