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しんせんじきやう
草花も蝶に化する事
本草にも見えたり。蝶の
和訓をかはひらこといふは
新撰字鏡にも見えたれど、さかべつたうといふ
名義は
未考ず。
(
平他字類抄のるゐ、下に引用せざるものはこゝにあげず)本朝の
字書のるゐ
大抵は
件のごとし。されば今
俗用する節用集は
新撰字鏡和名抄を先祖の父母として、
后のは皆其子孫也。
新撰字鏡といふ
字書は、本朝の
僧昌住といひし人、今より九百四十年あまりのむかし
寛平昌泰の
年間作りたる文字の吟味をしたる
書也。むかしより世の
学匠たち
伝へ
写して
重宝せられき。