“しょだな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
書棚91.7%
書架8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分はその後まもなく、秋の夜の電灯の下で、書棚しょだなのすみから樗牛全集をひっぱり出した。五冊そろえて買った本が、今はたった二冊しかない。
樗牛の事 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かつては彼の胸の血潮をき立たせるようにした幾多の愛読書が、さながらあくびをする静物のように、一ぱいに塵埃ほこりの溜った書棚しょだなの中に並んでいた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
海に面して大きく開いているさんのはまった丸窓の横には、立派な書架しょだなが据えられ、ギッシリ書物が詰っている。総じて渋い装幀の学術的なものが多い。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
国手、一個の書架しょだな抽斗ひきだし、それには小説、伝奇の類が大分ちつを揃えて置かれた——中から、金唐革きんからかわの手箱を、二個出して、それを開けると無造作に、莞爾々々にこにこしながら卓子の上に並べられた。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)