“しみずだに”の漢字の書き方と例文
語句割合
清水谷100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて此の医者の知己ちかづきで、根津ねづ清水谷しみずだに田畑でんぱたや貸長屋を持ち、そのあがりで生計くらしを立てゝいる浪人の、萩原新三郎はぎわらしんざぶろうと申します者が有りまして、うまれつき美男びなんで、年は二十一歳なれどもまだ妻をもめとらず
いわんや待望の雨となると、長屋近間の茗荷畠みょうがばたけや、水車なんぞでは気分が出ないとまだむかしのままだった番町へのして清水谷しみずだにへ入り擬宝珠ぎぼしのついた弁慶橋で、一振柳を胸にたぐって
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私はただその気高けだか艶麗あでやかな人を、今でも神か仏かと、思うけれど、あとで考えると、先ずこうだろうと、思われるのは、うばの娘で、清水谷しみずだにの温泉へ、奉公ほうこうに出ていたのを、祭にいて
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)