“しびん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尿瓶41.7%
溲瓶33.3%
溺器8.3%
屎瓶8.3%
糸鬢8.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
爺さんは階下にわざわざ下りて行くのが大変なので、蒲団の裾の方に尿瓶しびんが置いてあるが、そこで小便をした。
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
「婆さんどもまでが溲瓶しびんのものをわれわれの頭上にぶちまけるようになっては、とてもだめだ。」
洗い清められた溺器しびんの肌には、古い陶物やきものの厚ぼったい不器用な味がよく出ていた。愛撫に充ちた貞昌の眼は労わるようにその上を滑った。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
ちょうど冬のことだったので、宿屋の主人あるじは夜長の心遣いから、溺器しびんを室の片隅に持運んで来た。それは一風変った形をした陶器だったが、物の鑑定めききにたけた貞昌の眼は、それを見遁さなかった。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
姉のジナイーダは寝台の下にある屎瓶しびんを布片で覆うてから、悠然と上って来たが、二七、八になるらしい彼女の神々しい美しさには、粗服の中にも聖ベアトリチェのおもかげがあった。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
父子の大義にって来た真情も認められて、かく秀吉の優遇はうけているが、秀吉が見るに、藤孝の糸鬢しびんはたしかにあの頃から急に霜となっている。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)