“糸鬢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いとびん66.7%
しびん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「やかましいやい糸鬢いとびん野郎めッ、二分や三分の端た金にしみッたれた騒ぎ方をするな、さ、木戸銭は先にくれてやるから、こっちの対手あいての一角を出せッ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
助太郎は武張ぶばった男で、髪を糸鬢いとびんに結い、黒紬くろつむぎの紋附を着ていた。そしてもう藍原氏あいばらうじかなという嫁があった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
父子の大義にって来た真情も認められて、かく秀吉の優遇はうけているが、秀吉が見るに、藤孝の糸鬢しびんはたしかにあの頃から急に霜となっている。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)