“しいな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シイナ
語句割合
椎名25.0%
25.0%
12.5%
空穂12.5%
粃米12.5%
萎種12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
駒は石神堂をあとにして椎名しいな方面へ一散に走り出してゆく。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから赤い襷掛たすきがけに紺足袋穿という風俗なりで、籾の入った箕を頭の上に載せ、風に向ってすこしずつ振い落すと、その度にしいな塵埃ほこりとの混り合った黄な煙を送る女もあった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
義卿三十、四時すでに備わる、また秀また実、そのしいなたりとその粟たると吾が知る所にあらず。同志の士その微衷びちゅうを憐み継紹けいしょうの人あらば、すなわち後来の種子未だ絶えず、みずから禾稼の有年に恥じざるなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
空穂しいなが有るねえ」と地主が言った。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
原料にはよらなかったのである。秋田県河辺かわべ郡のネリガユは、粃米しいなの粉であってこれを午食用ひるめしように供し、三重県南海岸のネリゲはまた蕎麦粉であった。この地方に行わるる茶揉ちゃもみ唄に
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
足の裏のむず痒くなるほどつる/\した広い式台に立つて玄関正面の大きな姿見の中に萎種しいなのやうな小さな自分の姿を映し出された時には、ぞつと身の冷たくなるのを感じた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)