“さるおがせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サルオガセ
語句割合
女蘿40.0%
松蘿20.0%
猿尾枷20.0%
猿麻桛20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こみちは杉やひのきの林の中へ入った。大きな山の姿も空の色ももう見えなかった。檜の枝には女蘿さるおがせがかかって、霧しぶきのようなものが四辺あたりめて冷たかった。
竈の中の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
手に松蘿さるおがせのついた小枝を持っていた。が、はいると、それを私達の二人のあいだにさし出して
帰途 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
ふびんや少女おとめの、あばら屋といえば天井もかるべく、屋根裏はしばく煙りに塗られてあやしげに黒く光り、火口ほくちの如き煤は高山こうざんにかゝれる猿尾枷さるおがせのようにさがりたる下に
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
身に近い栗の木、榛の木などの幹にも枝にも綿のように垂れ下った猿麻桛さるおがせがしろじろと見ゆるばかりである。長く下ったものは一尺余りもある。
茸をたずねる (新字新仮名) / 飯田蛇笏(著)