“こんとん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
混沌60.7%
渾沌35.2%
困頓1.4%
昏沌1.4%
溷沌0.7%
餛飩0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
疑っていたわけではないが、まだ自分は明らかな計策がつかないので、数日、混沌こんとんと思いわずらっていたわけです。——もし君も力を
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはあたかも、幻惑してる思想の中における渾沌こんとんたる物象に似ていた。それはいつも描き出され、またいつもけ合ってしまう。
第三、もし右二者共に能はずとならば号泣せよ煩悶せよ困頓こんとんせよ而して死に至らむのみ
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あわただしく寺へ出入りする人の足音や、急にひっそりしたかと思うと、にわかにののしり喚く声などが、昏沌こんとんとした俊恵の意識をときどき現実へひき戻した、だがそれを不審に思うゆとりはなかった
荒法師 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
只幾分か頭脳が茫乎ぼんやりして来まして所謂軽度の意識溷沌こんとんに陥り追想力が失われる様で有ります。
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)
板刀麺ばんとうめんが喰いたいか、餛飩こんとんが喰いたいか、などと分らぬことをいうて宋江をおどす処へ行きかけたが、それはいよいよ写実に遠ざかるから全く考を転じて
句合の月 (新字新仮名) / 正岡子規(著)