“こかご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小籃40.0%
小籠40.0%
蚕籠20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さすがに辺鄙ひなでもなまめき立つ年頃としごろだけにあかいものや青いものが遠くからも見え渡る扮装つくりをして、小籃こかごを片手に、節こそひなびてはおれど清らかな高いとおる声で、桑の嫩葉わかばみながら歌をうたっていて
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
稚兒ちごひとり小籠こかごすわ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
「おとよさん今日きょうはゆっくり休んでおいでなさい、蚕籠こかごは私がこれから洗いますから」
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
おとよは今日の長閑のどかさに蚕籠こかごを洗うべく、かつて省作を迎えた枝折戸しおりどの外に出ているのである。抑え難き憂愁を包む身の、洗う蚕籠には念も入らず、幾度も立っては田圃の遠くを眺めるのである。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)