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蚕籠
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こかご
ふりがな文庫
“
蚕籠
(
こかご
)” の例文
「おとよさん
今日
(
きょう
)
はゆっくり休んでおいでなさい、
蚕籠
(
こかご
)
は私がこれから洗いますから」
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
おとよは今日の
長閑
(
のどか
)
さに
蚕籠
(
こかご
)
を洗うべく、かつて省作を迎えた
枝折戸
(
しおりど
)
の外に出ているのである。抑え難き憂愁を包む身の、洗う蚕籠には念も入らず、幾度も立っては田圃の遠くを眺めるのである。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
十時も過ぎたと思うに
蚕籠
(
こかご
)
はまだいくつも洗わない。おとよは思い出したように洗い始める。格好のよい肩に何かしらぬ
海老色
(
えびいろ
)
の
襷
(
たすき
)
をかけ、白地の
手拭
(
てぬぐい
)
を日よけにかぶった、
顋
(
あご
)
のあたりの美しさ。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
蚕
常用漢字
小6
部首:⾍
10画
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
“蚕”で始まる語句
蚕
蚕豆
蚕食
蚕児
蚕棚
蚕飼
蚕様
蚕婆
蚕養
蚕室