“げばさき”の漢字の書き方と例文
語句割合
下馬先100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大手の下馬先げばさきは、朝から、動かない馬と駕籠と、供待ともまちの人間で、うずまっていた。——見渡すかぎりの人間の霞である。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
出せし由さだめて屋形へも越前參るべしと思召遠見とほみを出すべしとの御意ぎよいにて則ち遠見の者をいだされけるに此者下馬先げばさきにて越前守伊豆守殿と同道どうだうにて小石川御屋形の方をさして來るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
支度が終るとすぐ、矢崎舎人とねり、辻村平六の二人を供に、宇田川橋の伊達兵部邸へゆき、そこから兵部と共に、乗物で酒井雅楽頭の本邸へいった。酒井邸は千代田城大手の下馬先げばさきにあった。
蒙り悦こび身に餘りいさみ進んで下城にこそは及ばれたり下馬先げばさきには迎の駕籠廻り居て夫にのり徐々しづ/\と歸宅せられたりやがて屋敷近くなりしころおさへが一人駈拔かけぬけて表門よりお歸り/\と呼はれば此を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
広い下馬先げばさきを眺めると、うしおみたいに、人間がめている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)