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くだされさふら
幸に此の一念通じ候て、ともかくも
御披せ
被下候はば、此身は直ぐ
相果て候とも、つゆ
憾には
不存申候。
元より
御憎悪強き
私には
候へども、
何卒是は前非を悔いて自害いたし候
一箇の
愍なる女の、
御前様を
見懸けての
遺言とも
思召し、せめて
一通り
御判読被下候はば、未来までの
御情と
其節御前様の
御腹立一層強く、私をば
一打に御手に懸け
被下候はば、なまじひに今の
苦艱は
有之間敷、又さも無く候はば、いつそ御前様の
手籠にいづれの山奥へも御連れ
被下候はば