“くうり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
空裏75.0%
空理12.5%
空裡12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
沙翁さおうは指輪を種に幾多の波瀾はらんを描いた。若い男と若い女を目に見えぬ空裏くうりつなぐものは恋である。恋をそのまま手にとらすものは指輪である。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手字しゅじとは、空理くうりに敵の太刀や槍の位を見きわめて、その空理に事をかなえて我が道具を持ち、打たねども打つこと、突かねども突くわざ、払わねども払うことを、定住じょうじゅう空理に入れて働くをいい
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
あしたに金光をちりばめし満目まんもくの雪、ゆうべには濁水じょくすいして河海かかいに落滅す。今宵こんしょう銀燭をつらねし栄耀えいようの花、暁には塵芥じんかいとなつて泥土にす。三界は波上のもん、一生は空裡くうりの虹とかや。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)