“ぎんさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
銀沙28.6%
銀砂28.6%
銀釵28.6%
銀紗14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その瞬間庸三は何か現世離れのした感じで、海に戯れている彼女の姿が山の精でもあるかのように思えた。庸三はきらきら銀沙ぎんさの水に透けて見える波際なみぎわに立っていた。広い浜に人影も差さなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それは、柳、胡桃くるみ、桃、檜その他日本に見られない樹の種類の大木がある。それからその下に美しい銀砂ぎんさが厚く敷いてある。そうしてそこで一問答が終りますと
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
えりすじの白さ、銀釵ぎんさのかすかなふるえ、帯の光——月の下とはいえ眼に痛いほどって来る。十九か二十歳はたち。そして良家の子女であることはいうまでもない。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白衫はくさん銀紗ぎんさ模様という洒落しゃれた丸襟の上着うわぎに、紅絞べにしぼりの腰当こしあてをあて、うしろ髪には獅子頭ししがしらの金具止め、黄皮きがわの靴。そして香羅こうら手帕ハンケチを襟に巻き帯には伊達なおうぎびんかざしには、季節の花。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)