“きんさつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
禁札50.0%
金札50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無暗むやみな者が採りますと、どんな間違まちがいになろうも知れませんから、昔から禁札きんさつが打ってあるのでございましょう。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふもとからあがろうとする坂の下の取着とッつきところにも一本ひともと見事なのがあって、山中心得さんちゅうこころえ条々じょうじょうを記した禁札きんさつ一所いっしょに、たしか「浅葱桜あさぎざくら」という札が建っていた。けれども、それのみには限らない。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金札きんさつ打った独武者ひとりむしゃ、羅生門よし、土蜘蛛よし、猅々ひひ、狼ももって来なで、萌黄もえぎ緋縅ひおどし、卯の花縅、小桜を黄に返したる年増交りに、十有余人の郎党を、象牙のばちに従えながら
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ここに一札がはいっておる。これは、郁次郎が長崎表から江戸へ送り金をした為替札かわせふだです。即ち本石町ほんごくちょうの両替屋佐渡平さどへいの扱いで、この金札きんさつ持参の者へ、五十両相渡すべきものなりと書いてあります」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)