“おおくすのき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大楠50.0%
大樟50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見ると、咲耶子さくやこがただひとり、社前しゃぜん大楠おおくすのき切株きりかぶにつっ立ち、例の横笛を口にあてて、もさわやかに吹いているのだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かの槍を持たせて講武所から聖堂の方へ別れた乗物は、疑いもなく高橋伊勢守で、高橋の邸は牛込神楽坂かぐらざかで、邸内には名代なだい大楠おおくすのきがあって俗に楠のお屋敷という、それへ帰るものに相違ないのです。
村の鎮守の、大樟おおくすのき頂辺てっぺんに、大きな国旗が、掲げられた。村の「木昇りのじんさん」が決死の覚悟で、危ないところの頂辺まであがって、その大旗おおはたを結びつけたのであった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
都下の樹木にして以上のほかなお有名なるは青山練兵場内のナンジャモンジャの木、本郷西片町ほんごうにしかたまち阿部伯爵家のしい、同区弓町ゆみちょう大樟おおくすのき芝三田しばみた蜂須賀はちすか侯爵邸の椎なぞがある。わずらわしければ一々述べず。