“いはばし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
石走71.4%
石激14.3%
珠水激14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先づ衣桁いこうに在りける褞袍どてらかつぎ、夕冷ゆふびえの火もこひしく引寄せてたばこふかしゐれば、天地しづか石走いはばしる水の響、こずゑを渡る風の声、颯々淙々さつさつそうそうと鳴りて、幽なること太古の如し。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
石激いはばしる」は「垂水たるみ」の枕詞として用いているが、意味の分かっているもので、形状言の形式化・様式化・純化せられたものと看做みなし得る。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
石激いはばし垂水たるみうへのさわらびづるはるになりにけるかも 〔巻八・一四一八〕 志貴皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
また、「見れど飽かぬかも」という結句も、人麿の、「珠水激いはばしる滝の宮処みやこは、見れど飽かぬかも」(巻一・三六)のほか、万葉には可なりある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)