“いぐさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藺草77.8%
22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雨の降る日は、藺草いぐさでつくったみのぼうしをかぶって、学校へ通う。外套がいとうやレインコートはもちろんのこと、傘をもつことすら、小学生には非常な贅沢ぜいたくと考えられていた。
おにぎりの味 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
ひとしきり展開ひろがったがやがて止み、雨にぬれ足に踏まれしどろに乱れた、芒や萱や藺草いぐさの中に、三本の脚がころがってい、三人の負傷者ておい半分なかば死んで、それが捨てられて燃えている
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この県で力を入れたものに「花莚はなむしろ」があります。浅口郡西阿知にしあちが本場であります。いろどりと模様のある茣蓙ござで、いぐさくきを材料にしたものであります。織方おりかたで色々なしまを出します。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
みんなはその蛇の首のまはりをいぐさでもつてくびつてゐるのです。僕が通りかゝると、皆なが呼んだんです。蛇はその口から、黒くて、尖つた、軟かいやうな変なものを飛び出さしてゐました。
この地方はいぐさの産地で、水田に植えられている様も、土地の一風景であります。畳は日本の生活になくてならないものでありますから、売捌うりさばく先も手広く、大きな産額に上ります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)