“あてはま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
当嵌61.1%
当篏22.2%
宛嵌5.6%
的中5.6%
適合5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十年前の保吉の態度は三十年後の保吉にもそのまま当嵌あてはまる態度である。代赭色の海を承認するのは一刻も早いのに越したことはない。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
勿論もちろん、これは仮設的の一貴公子の話で、直ちにカイゼルその人をいったものではないけれども、プリンス博士がこれはカイゼルに当篏あてはまっているというが如く
列強環視の中心に在る日本 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
あの歌は必ずしも彼の場合に宛嵌あてはまるとは思われなかったが、すくなくも幼い心に於いて一致していた。彼はそこに自分の姿を見た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
子供はまた「旦那のきらい大晦日おおみそか」という毬歌まりうたをうたった。健三は苦笑した。しかしそれも今の自分の身の上には痛切に的中あてはまらなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
急いでいるようで、しかも地面の上を歩行あるいていないようだと、宗近君が云ったのは、まさに現下の状態によく適合あてはまった小野評である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)