“あさぢう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浅茅生50.0%
浅芽生50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向うの、離座敷の障子の桟が、ぼんやりと風のない燈火ともしびに描かれる。——そこへく背戸は、浅茅生あさぢうで、はらはらと足の甲へ露が落ちた。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
処へ、母屋から跫音あしおとが響いて来て、浅茅生あさぢう颯々さっさっ沓脚くつぬぎで、カタリとむと、所在紛らし、谷の上のもやながめて縁に立った、私の直ぐ背後うしろで、衣摺きぬずれが、はらりとする。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
崖へ向いた後姿、すぐに浅茅生あさぢうへ帯腰を細く曲げたと思うと、さらさらと水が聞えた。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おんなたちは母屋に寝て、私は浅芽生あさぢうの背戸を離れた、その座敷に泊ったんです。別々にも、何にも、まるで長土間が半町あります。」
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人のおんなが、その姿で、沓脱くつぬぎささを擦るつまはずれ尋常に、前の浅芽生あさぢうに出た空には、銀河あまのがわさっと流れて、草が青う浮出しそうな月でしょう——蚊帳釣草かやつりぐさにも、たでの葉にも、萌黄もえぎあい
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)