上海にて 仲秋まる一ヵ月の旅であった。六十有余年のこの年まで十日以上にわたる旅行はしたことのない私にとって、よく思いたったものと思う。流石にまだ船に乗っているような疲れが身体の底に残っている。頭を掠める旅の印象を追っていると、なお支那に遊ん …
| 著者 | 上村松園 |
| ジャンル | 芸術・美術 > 絵画 > 日本画 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
| 初出 | 「画房随筆」錦城出版社、1942(昭和17)年12月 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約13分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約21分(300文字/分) |