“夜涼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やりょう62.5%
すずしさ12.5%
やれう12.5%
よびえ12.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すでにして杯は廻りしょく夜涼やりょうにさやぎ、人々はこの二日間に初めての歓語かんごとくつろぎの中に各〻酔いを覚えていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はだが冷えびえと夜涼やりょうを覚えるようになって、やれやれと打ちくつろいで居る心持。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
小樽おたるに名高きキトに宿りて、夜涼やりょうに乗じ市街を散歩するに、七夕祭たなばたまつりとやらにて人々おのおの自己おのが故郷のふうに従い、さまざまの形なしたる大行燈おおあんどう小行燈に火を点じ歌いはやして巷閭こうりょ引廻ひきまわせり。
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
種彦は遠くもあらぬ堀田原ほったわらの住居まで、是非にもお供せねばという門人たちの深切しんせつをも無理に断り、夜涼やりょうの茶屋々々にぎわう並木の大通おおどおり横断よこぎって、唯一人薄暗い町家まちやつづきの小道をば三島門前みしまもんぜんほうへとぼとぼ老体のあゆみを運ばせたのである。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
神主へ断ってきた言葉のように、さまたげのない額堂の席を、夜涼やりょう山嵐さんらんをほしいままにして、連歌の競詠きょうえいを試みているのかと思うと、闇の中に、眼ばかり光らしている武士たちの顔には、みじんもそんな風流気は見えず、一人として筆をかみ句を案じているような者はない。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜涼すずしさが頬をめて、吉野は何がなしに一人居る嬉しさを感じた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
へして、木蔭をぐるに、灯火ともしびのかげれて、人の夜涼やれうかたるあり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
夜涼よびえが頬を舐めて、吉野は何がなしに一人居る嬉しさを感じた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)