“土用波”の読み方と例文
読み方割合
どようなみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土用波どようなみという高い波が風もないのに海岸に打寄うちよせるころになると、海水浴にているみやこの人たちも段々別荘をしめて帰ってゆくようになります。
溺れかけた兄妹 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「あの先生せんせいがついていらっしゃいますから、だいじょうぶですし、まだ、土用波どようなみ時節じせつでもありませんから。」と、宿やどひとは、いいました。
海と少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
耳をろうせんばかりのどよめきが、土用波どようなみのように見物人けんぶつにんをもみあげた。なにかののしるような声、嘲笑ちょうしょうするようなわめき、それらがあらしのごとく、かれをとりまいた心地ここちがした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)