“青嵐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいらん47.1%
あおあらし41.2%
あをあらし11.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人のきめた浮き世の位、身の高下がなんであろう! 人間忠相に対する人間泰軒——思えば、青嵐せいらん一過して汗を乾かす涼しいあいだがらであった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
自在じざい泥団でいだん放下ほうげして、破笠裏はりつり無限むげん青嵐せいらんる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
安政と新六とは、先に立って、自陣へ帰って行った。玄蕃允は小姓をさしまねいて、愛馬“青嵐せいらん”を彼方から曳かせ、武者十名ほど具して、そこから直ちに中尾山の本陣へ向って行った。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
会者、鳴雪、碧梧桐、五城、墨水、麦人、潮音、紫人、三子、孤雁こがん燕洋えんよう、森堂、青嵐せいらん三允さんいん竹子ちくし、井村、芋村うそん坦々たんたん、耕雨。
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
その時、玄関でまたおとなう声がしましたのを、今度は、はっきりと聞きとって、青嵐せいらんが、
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ふとん着て寝た姿の東山、清水きよみずからは霞が降って、花には遅いがそれゆえにまた程よく程のよい青嵐あおあらしの嵐山。
「いいか、胆吹山へ着いたら上平館かみひらやかたというのをたずねて行くんだ、そこに青嵐あおあらしという親分がいる」
すぐ近くには川口の澪標みおつくし青嵐あおあらしの吹く住吉道すみよしみちを日傘の色も動いて行く。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見よ、南海に巨人あり、富士山をその裾に、大島を枕にして、斜めにかかる微妙の姿。青嵐あおあらしする波の彼方かなたに、荘厳そうごんなること仏のごとく、端麗なること美人に似たり。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この途端、青嵐あおあらしというには余りに凄かった。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
初夏はつなつのセエヌ河の明るい水の上を青嵐あをあらしに吹かれて巴里パリイはひつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
『不思議の事も候ふものかな、小生が大兄の夢に入り候ふ前、一日小生咯血かつけつの事あり、今日やう/\此筆を執る位に相成候。一種の霊的感応と存候。青葉が中にもれ玉へる御境涯を想ひやりては、小生も何となう青嵐あをあらしに胸吹き払はるゝ心地いたし候。云々』
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)