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黒髯
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こくぜん
ふりがな文庫
“
黒髯
(
こくぜん
)” の例文
隊長シュミット氏は一行中で最も偉大なる
体躯
(
たいく
)
の持ち主であって、こういう黒髪
黒髯
(
こくぜん
)
の人には珍しい
碧眼
(
へきがん
)
に深海の色をたたえていた。
北氷洋の氷の割れる音
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
胸まである
黒髯
(
こくぜん
)
を春風になぶらせ、腰に
偃月刀
(
えんげつとう
)
の
佩環
(
はいかん
)
を
戛々
(
かつかつ
)
とひびかせながら、手には
緋総
(
ひぶさ
)
のついた
鯨鞭
(
げいべん
)
を持った偉丈夫が、その鞭を上げつつ近づいてくるのであった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アツシを着た四十左右の眼の鋭い
黒髯
(
こくぜん
)
蓬々たる男が腰かけて居る。名はヱンデコ、翁の
施療
(
せりょう
)
を受けに
利別
(
としべつ
)
から来た患者の一人だ。此馬鹿野郎、
何故
(
なぜ
)
もっと早く来ぬかと翁が叱る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ひょいと、朱同の膝へ乗って、その長やかな
黒髯
(
こくぜん
)
を、おもしろそうに
弄
(
もてあそ
)
びはじめた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
イグナトフスキーとかいうポーランド人らしい黒髪
黒髯
(
こくぜん
)
の若い学者が、いつか何かのディスクシオンでひどく興奮して今にも相手につかみかかるかと思われてはらはらしたことがあった。
ベルリン大学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
髯
漢検1級
部首:⾽
15画
“黒”で始まる語句
黒
黒子
黒繻子
黒人
黒煙
黒白
黒雲
黒檀
黒髪
黒奴