黄忠こうちゅう)” の例文
これらの別働隊は、もちろん孔明のさしずによって、遠く迂回し、敵も味方も不測な地点から、黄忠こうちゅう趙雲ちょううんたちをたすけたものである。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
坐っているときにはいつも一字々々拾い読みして、五虎将ごこしょうの姓名を説きあかすのみならず、黄忠こうちゅうあざな汗升かんしょう馬超ばちょうの字が孟起もうきなどということまで知っている。
風波 (新字新仮名) / 魯迅(著)
(さては、孔明が自分にいった黄忠こうちゅうというのは、この老将だな)と感じたので、さっと、彼の前をさえぎって、呼びかけた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
龐統は、幕将の魏延ぎえん黄忠こうちゅうなどに、何事かささやいて、一歩一歩のあいだにも、戦態せんたいを作りながら前進していた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、戦場に立てば、よく大刀を使い、鉄弓を引き、万夫不当の勇がある。すなわち湖南の領袖りょうしゅう黄忠こうちゅうという——。ゆえに決して軽々しくは戦えない。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、幕将のうちでもいちばん老いぼれて見える老将黄忠こうちゅうが、身をゆるがして
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、発向した出征軍は、先陣に黄忠こうちゅう、副将に馮習ふうしゅう、張南。中軍護尉に趙融ちょうゆう廖淳りょうじゅん。うしろ備えには直臣の諸大将。宗徒むねとの旗本など、堅陣雲の如く、蜀の峡中きょうちゅうから南へ南へと押し流れて行った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「われこそ、黄忠こうちゅう
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)