麹屋こうじや)” の例文
これを新沢という村の麹屋こうじやのことのように思っていたそうだが、実は非常に古くからあるちい子法師こぼうし、すなわち一寸法師の物語であった。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
船岡では気候に変調があり、五月ころのような陽気がつづいたため、麹屋こうじやではくるみ味噌を十幾たるかだめにしたそうである。だめにしたとは腐らせたのか、と甲斐がいた。
或時村の友達に誘われまして水街道へ参って、麹屋こうじやといううち一猪口ひとちょこやりました、其の時、酌に出た婦人が名をおすみと申しまして、とし廿歳はたちですが誠に人柄のい大人しやかの婦人でございます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
麹屋こうじやと云う家で夜食をして道を聞くと、これ/\で渡しを渡れば羽生村だ、土手に付いてくと近いと云うので親切に教えてくれたから、お久の手を引いて此処こゝを出ましたのが八月二十七日の晩で
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)