“鴻芙蓉”の読み方と例文
読み方割合
こうふよう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、三年前の旅行中、古塔の下であの折の老僧にひき合わされた鴻家こうけの息女、鴻芙蓉こうふようのその後の消息であった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
劉備は、そんなことを訊かれたので、またふと、忘れていた鴻芙蓉こうふようの佳麗なすがたを思い出してしまった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、女々めめしく郷里の母を想い出し、また、思うともなくい鴻芙蓉こうふようの麗しい眉や眼などを、人知れず胸の奥所おくがに描いたりして、なんとなく士気の沮喪そそうした軍旅の虚無きょむと不平をなぐさめていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)