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かたりと
増て件の金子を昨日
騙取られたり
其仔細をおはなし申せば斯樣々々
云々なりと
證據の
櫛の事迄一伍一什を委しく
語りければ皆々
仰天なし夫は又何物が
櫛を以て行しやと
興を失ひければ憑司を
嘆き江戸表へ奉公に出でたることより憑司が
悴昌次郎に金子
騙取られしこと
其他ありし
始末委細申ければ公用人は
篤と聞き終り如何にも
訴への趣き道理の樣には聞ゆれ共
片口にては定め難し何れ主人へも申上べき間
旅宿へ下り明朝
罷り出よとお專與惣次は